こんにちは、サイト管理人のnano(ナノ)です。
このサイトでは、単純なものから、より複雑な精神科医療技術や精神科の専門治療であるクロザピン(クロザリル)治療の方法もありますよという事を公開していきます。
今回は、精神科看護師も知っておきたいクロザピン(クロザリル)※以下クロザピン治療について、ポイントをいくつか紹介したいと思います。
目次
クロザピンとは、治療抵抗性統合失調症治療薬のことで、 総称名がクロザリル、 一般名は、クロザピンと呼ばれるお薬です。
統合失調症のお薬をきちんと服薬していても、治らない場合は、「治療抵抗性」統合失調症の疑いから、投薬が検討されるお薬です。
以下の文面は、ノバルティスファーマ株式会社 2019年11月作成版 冊子より一部引用しております。
クロザリル治療を検討される患者さんへ ノバルティスファーマ冊子より引用
治療抵抗性統合失調症の方は、日本に約8万~24万人いると推測されています。
◇日本国内の患者数
日本には約79万2千人の統合失調症患者さんがいます ※1
統合失調症患者さんの約10~30% ※2、つまり約8万~24万人が
治療抵抗性統合失調症と推測されています。
※1 厚生労働省患者調査(平成29年)
※2 三國雅彦,他,厚生労働科学研究費補助金障害者総合研究事業(精神障害分野)
治療抵抗性統合失調症に対する治療戦略のためのデータベース構築に関する研究
平成24年度総括・分担研究報告書.p2
きちんとお薬を飲んでいてもなおらない場合は、治療抵抗性統合失調症かもしれません。
この図で示した「効果がない」とは、
・幻聴に悩まされる
・自分や他人を傷つけるおそれがある
・引きこもって、何もできないなど
統合失調症により引き起こされた状態が長引いている場合を指します。
精神科のクリニックや病院すべてで受けれるわけではありません。
クロザピン治療に登録された医療機関で治療を受けることができます。
クロザピン治療を受けるには、クロザリル患者モニタリングサービス(略称:CPMS)に登録された医療機関で受けられます。
埼玉県久喜市にある久喜すずのき病院は、CPMS登録医療機関です。
クロザピンには白血球が少なくなる、血糖値があがるなど副作用がありそれらを早期に発見し重篤化を回避するため、クロザピンを服用する患者さんもCPMSに登録します。
いくつかの問診や検査を行って、クロザピン治療が可能かどうか判断します。
クロザピン治療を行うには、詳しい説明を受けて治療に同意する必要があります。
クロザリル治療には、入院してから開始となります。
クロザリルの副作用や早期発見と早期対処のため、治療中は定期的な血液検査が必要です。
副作用発現時には、必要に応じ病院内の他科やほかの病院との連携で対処します。
クロザピン治療を行ううえで、チーム医療や病院間の連携が不可欠です。
○多くの国で、治療抵抗性統合失調症の治療薬として承認されています。
○日本神経精神薬理学会「統合失調症薬物治療ガイドライン」で「治療抵抗性」統合失調症の治療薬とされています。
もっとクロザピンについて詳しく知りたい場合は、久喜すずのき病院のクロザピンについてのページを
ご覧ください。リンク先>>>
治療抵抗性統合失調症治療薬としてクロザピン治療もあることを理解していただけましたでしょうか?
CPMS登録医療機関でないと、この治療をすることはできません。
今回は、クロザピン治療について説明しましたが、精神科看護師さんのお役に立てれば幸いです。
クロザピン(クロザリル)治療についてのポイント
1.クロザピンとは、治療抵抗性統合失調症治療薬のこと。
2.CPMS登録医療機関でないと、この治療をすることはできない。
3.久喜すずのき病院は、CPMS登録医療機関である。
4.クロザピン治療は、入院してから行われる。