精神科看護師なら知っておきたい限度額適用認定証について

サイト管理人のnano(ナノ）です。
このサイトでは、単純なものから、より複雑な精神科看護技術・医療機関で使用できる公的な医療費制度について公開していきます。

今回は、精神科看護師ならぜひ知っておきたい限度額適用認定証について、お知らせしたいと思います。

限度額適用認定証とは？

限度額適用認定証？聞いたことも見たこともない方もいらっしゃると思います。

この制度は、国民健康保険や社会保険の健康保険に加入されている場合に使用することができます。

簡単に説明しますと、医療費が高額になった場合に、一定額の支払いですむようになるのが限度額適用認定証です。

健康保険に加入しているんだから、通常の３割負担を支払えばいいんじゃないの？と思いますが月の医療費が１００万円かかってしまい、３割負担で３０万払うのは大変ですよね。

こういったケースの場合、限度額適用認定証があれば医療費の自己負担額を３０万円ではなくもっと自己負担を軽減することが可能です。

どのくらい自己負担が軽減されるの？

どのくらい軽減されるの？と思ったあなたは、是非こちらの図をご覧ください。
協会健保ホームページより引用
現役看護師さんが協会けんぽに加入している場合に、70歳未満の方の区分を抜粋　2024年1月現在

限度額適用認定は、所得区分で自己負担限度額がきまります。

月の医療費が100万円かかり、3割負担で30万かかるところ

看護師　月収30万円の場合

例１）看護師　月収が30万円の場合は、③の区分ウに該当しますので、
ウの計算式にあてはめると　87,430円
80,100円＋（1,000,000－267,000円）×1％
→　80,100円　＋　7,330円　＝87,430円

看護師　月収25万円の場合

例２）看護師　月収が25万円の場合は、④の区分エに該当しますので、
エの計算式にあてはめると　57,600円

おわかりいただけましたでしょうか？

自己負担額の差は大きい

3割負担だと、300,000円 の負担が
限度額適用認定証を利用すると、
月収30万の場合は、87,430円の自己負担　（3割負担との差額　212,570円）
月収25万の場合は、57,600円の自己負担　（3割負担との差額　242,400円）

そもそも所得区分の標準報酬月額とは？

そもそも所得区分の標準報酬月額って何？気になる！と思われるかたは、
次回コラム精神科看護師も知っておきたい標準報酬月額を見ていただきたいと思います。

限度額適用認定証を手に入れるには？

最後に「限度額適用認定証」ズバリ！申請しないと手にはいりません。

申請方法ですが、簡単です。
「限度額適用認定証の申請用紙に健康保険番号を記入、住所・氏名を書くだけなんです！」

書類はどこでもらうの？窓口またはホームページから手軽に入手可能！

国民健康保険の場合は、各市区町村の国民健康保険係の窓口で申請できます。
会社の健康保険の場合は、加入している組合　または加入が協会けんぽであれば
健康保険限度額適用認定申請書に記入して申請します。
早ければ1週間程度で、手元に届きます。

月を遡って申請することは、できませんので入院する場合は事前に申請することを
忘れずにしましょう。

外来・入院でも使用できますので、日帰り手術で高額になるのが見込まれる場合も
忘れずに申請しましょう。

限度額適用認定証を教えてあげて

この制度を知っておくことで、患者さん・看護師本人またご家族・入院される予定の方に負担金を軽減する制度を申請しているかどうか？申請していない場合は教えてあげることが可能です。

今回のポイント
１．限度額適用申請証は、医療費が高額になった場合に、一定額の支払いですむ
２．限度額適用申請証は、申請が必要
３．限度額適用申請証は、遡って申請できない

最後までお読みいただき、ありがとうございます。
簡単に説明しましたが、誰でも病気になりえます。病気になった際、負担が軽減できますので
覚えていただければ幸いです。